• 主に長崎県、佐賀県を中心に元刑事のキャリアを活かし行政書士&災害危機管理に取り組んでいます。

降って湧いた相続問題

行政書士の仕事をしていると、相続に関する相談をよく受ける。相続に関する相談は千差万別である。財産を遺す側(被相続人)も財産を相続する側(相続人)も、いろいろな問題を抱え、思い悩んで専門家に相談をするというわけだ。この相続問題は誰にでも起こり得るテーマでもある。

私にも降って湧いた相続問題があった。つい昨日のことである。全く予期もしていなかったことが自分の身に降りかかったのだ。

家族の誰かが死亡すると相続が発生する。その相続をすることができる者は民法で定められており、それが法定相続人である。配偶者は常に相続人となり、それ以外は第1順位から第3順位まで優先順位が決められている。第1順位は子(子が先に亡くなっているときは孫以下)であり、第2順位は直系尊属(親が先に亡くなっているときはさらに上の代)であり、第3順位は兄弟姉妹(兄弟姉妹が先に亡くなっているときは兄弟姉妹の子まで)である。その順位は、死亡または相続放棄することによって相続人が誰もいないときに次の順位に移行することになる。

昨日、大阪の弁護士から私宛に1通の手紙がきた。内容は、私に相続が発生し、それを承認するのか相続放棄するのか、どちらを選択するかというその意思を尋ねるものであった。まさしく私にとっては降って湧いた相続問題である。

2年前に大阪に住む叔父が亡くなったことは聞いていた。その叔父とは幼少の頃に2~3回会ったきりで、お互い連絡をすることもなく、そのため、叔父の近況もわからなかったし、叔父が死亡したことを知ったのも、その死亡の数か月後である。叔父には、配偶者の叔母がいたし、子(従弟)もいたことから、叔父の相続に関することなど、一切私が関知することではなかった。

ところが、先に示したとおり、叔父の相続が私に発生したのである。その弁護士が叔父からどのような依頼を受けていたのかは全く知る由はないが、同弁護士によると、配偶者である叔母と第1順位の子(従弟)が相続放棄し、第2順位の直系尊属(祖父、祖母)は既に亡くなっており、そこで兄弟姉妹の父(本来の相続人)に回ってきたわけであるが、父も既に亡くなっていることから、代襲相続として私に相続が発生したというわけである。

まさに寝耳に水である。これは私ばかりではない。叔父には他にも兄弟姉妹がおり、その中には既に亡くなっている兄弟姉妹もいるため、私の姉妹を含め、他のいとこたちにも相続が発生していることになる。

私自身としては、もちろん相続放棄するつもりである。ところが、相続放棄する場合には、家庭裁判所に申述書を提出する必要があり、それは相続の発生を知った日から3カ月以内にしなけらばならないと定められている。(私にとっては、その通知が郵送されてきた昨日が相続発生を知った日となる)

しかも、申述に必要な書類としては、被相続人(叔父)の住民票除票、被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍・除籍謄本、改正原戸籍、直系尊属(祖父、祖母)の死亡の記載のある戸籍謄本、兄弟姉妹(父)の死亡の記載のある戸籍謄本等と多岐にわたり、これを取り寄せることは大変な作業となる。

私自身は仕事柄馴れてはいるが、他の者にとっては至難の業だろう。もちろん書類を取り寄せるには費用がかかるし、手間暇もかかるし、専門家に依頼しても相当な出費を要することになる。他のいとこたちが頭を痛めることが容易に想像できる。

なぜ、このような事態に至ったか。それは配偶者の叔母と第一順位の子(従弟)が相続放棄したことに尽きる。叔父が死亡した時点では、祖父、祖母は既に他界しており、しかも兄弟姉妹も他界した者がおり、そういう状況の中で相続放棄すれば、代襲者(いとこたち)に相続が発生することを弁護士から説明を受けていたはずである。

そこで最後にいとこたちを代表して叔母と従弟に言いたい。相続放棄するのはいいが、こういうことを知ったうえでしたのか、あまりにも無頓着すぎやしないかーと。このようなことも相続問題の一端なのである。

 

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