防災士は、「自助」「共助」「協働」を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを、日本防災士機構が認証した人です。
防災士の誕生
平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、地震直後に16万4,000人ががれきの下敷きになり、約8割の人は自力で脱出しましたが、約3万5,000人が生き埋めとなりました。この中で、近隣住民が救出したのは2万7,000人で、その8割が生存していました。一方で警察や消防、自衛隊が救出した約8,000人の半数は既に死亡していました。
災害発生から24時間以内の救出は特に生存率が高く、その命を家族や近隣の人たちが力を合わせて救っています。これは、災害発生時には関係機関等の救助がすぐには期待できないため、地域の連携が必要だということです。
そこで、防災について十分な意識と一定の知識・技能を身につけた者が中心となって地域の防災力を高めるために生まれたのが「防災士」制度です。
防災士に期待される役割(日本防災士機構HP抜粋)
平常時の活動
まずは自分や家族を守るために家の耐震補強、家具固定、備蓄などを進め、それを友人や知人などに広めていくとともに、地域・職場での防災啓発、訓練を実施していきます。
防災士は、自分が動き、周囲を動かすように努めます。必要に応じて、防災講演、図上訓練、避難訓練等のリーダー役を果たすとともに、自主防災組織や消防団活動にも積極的に参加します。
災害時の活動
消防や警察、自衛隊などの公的支援が到着するまで、被害の軽減を図り、消火活動や救出活動、避難誘導などを行います。
災害発生後
自治体などの公的組織や防災ボランティアと協働し、避難所運営や被災者支援活動を行います。
具体的には避難や復旧・復興に係るボランティア活動や物質の調達・運搬等各種の支援活動に参加し、ときには重機を使ったがれき処理など専門技術を生かした活動も実施しています。
防災士の資格と社会的評価
防災士資格は民間資格です。防災士資格により特定の権利が得られ、もしくは行動が義務づけられるということはありません。あくまでも自発的な防災ボランティア活動を行うということです。
しかし、多くの自治体が予算を計上して防災士を養成し、自主防災組織や学校、職場に配置する事例が各地で広がるなど、防災士の社会的評価と期待は益々高まっています。

