コロナパンデミック
パンデミックという言葉は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の出現によって耳にするようになりました。これは感染症が全国的、世界的に大流行することを意味しています。
過去に起こったパンデミックとしては、14世紀にヨーロッパで大流行したペスト、19世紀から20世紀にかけて大流行したコレラ、第一次世界大戦末期に猛威を振るったスペインかぜ(インフルエンザ)、20世紀後半に増大したエイズ、1968年に発生した香港かぜなどがあります。
今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミック宣言から2年近くが経ち、この間、私たちは手洗いやうがい、マスク着用、ソーシャルディスタンス、外出自粛、リモートワーク、ワクチン接種等を意識的に行うようになりました。
国や自治体は、学校の休校措置、飲食店等への時短・アルコール自粛要請、出入国規制、医療体制の整備等の対策を行ってきました。
最近、この新型コロナウイルスの感染者数が激減し、ようやく終息に近づきつつあるように見受けられます。しかし、このウイルスは時間の経過とともに変異し、最近ではオミクロン株という感染力が強い変異株が新たに出現し、国が水際対策の強化を打ち出したように、私たち自身も気を引き締め直す必要があると思います。
真実を語れ
私たちにとって初体験の新型コロナウイルス感染症、この未知なるものの生起により、経済構造の変化はもとより、社会のありとあらゆるものが影響を受け、国内が足元から揺さぶられました。
旧来の体制や仕組みが見直され、次から次へと新しい事象が巻き起こりました。その一つに変革や刷新への取組、いわゆるイノベーションがあります。企業にとっては、新しいものの考え方や柔軟な対応ができないところは生き残れないということでしょう。
私たちも、感染予防のために努力と我慢を強いられた中で、リモートワークやオンライン授業等の新しい生活スタイルというものに向き合うようになりました。
それだけこのコロナパンデミックは社会に大きな影響を与え、社会が変化せざるをえない状況をつくり出していったのです。
ところが、これだけ多大な影響を受けた新型コロナウイルス感染症について、どれだけ私たちは理解しているでしょうか。
当初は、連日、感染者数のニュースで溢れましたが、それはこのコロナウイルスが未知なるがゆえに仕方ないことかもしれません。感染すれば味覚や嗅覚障害が表れ、その後呼吸困難になったり、重篤になったり、死亡するといった危険ウイルスであると認識しました。
そのため命を守るための対策が優先され、経済が停滞したり、行動が制限されることは致し方ないという思いを持ち、それが多数派バイアスとなり、それに同調しない者に対しては口撃を加えるなど、社会が分断される現象も起こりました。
ところが、2年が経過した今でも、報道されるニュースは相変わらず感染者数やワクチン接種に関するニュースばかりです。
風邪やインフルエンザにしても死亡したり、重篤になる人は一定数います。この新型コロナ感染症は、死亡者や重篤者の割合はどれくらいなのか、その中の基礎疾患者の割合はどれくらいなのか、無症状の割合はどれくらいなのか、客観的な情報が不足しています。
それに最近は感染者数が激減していますが、何故減ったのか、その理由もわかりません。ワクチン接種者数が増加し、一人一人が予防策を講じてきたからだろうと説明されていますが、果たしてそうなのか、疑問に思う点は多々あります。
危機管理は、「正しく恐れる」ということが大切です。そのものを正しく理解しなければ、どういうリスクがあるのか判断できないことになります。
そのものの実態を理解せずに感覚だけで捉えると、やみくもに恐れてみたり、逆に無関心になることにもなりかねません。正しく理解することによって、正しい判断と行動がとれるのです。そのためには客観的な情報が必要です。
人の世界では、いろいろな困難な問題に直面することは避けられません。そうした場合には、問題の本質を掴み、正面から立ち向かうしかありません。まさしく今、私たちはこの新型コロナという困難に直面し、正面から立ち向かっています。
ですから政府や報道する立場にある者は、国民の苦悩をしっかりと見据え、コロナ対策やコロナの実態については透明性を欠く、うやむやな態度はとるべきではないのです。「真実を語れ」ということです。