• 主に長崎県、佐賀県を中心に元刑事のキャリアを活かし行政書士&災害危機管理に取り組んでいます。

野球の思い出

懐かしの駐在所勤務

今から32年前、平戸島の北西に浮かぶ生月島の駐在所で3年間勤務しました。現在は生月島まで陸路で行けますが、当時はまだ橋(生月大橋)が架かっていませんでしたので、フェリーを利用するしかありませんでした。

当時の生月町は人口が約1万人で、漁業が盛んな町でした。特に西日本最大の遠洋旋網船の基地として有名であり、多くの島の若者が船員として稼働していました。

漁船団は東シナ海や山陰、東北地方等に向け出漁していくのですが、白月(しらつき~満月の前後約1週間)のときに島に帰ってきます。このときは島も活気づいていました。生月島では昔から「生月がんどうにはもの言うな」という俚言があり、「がんどう」とは荒くれ者を意味するようですが、この白月の期間は喧嘩や交通事故などが発生し、駐在所の仕事が一気に忙しくなる時期でした。

ところが、現在は島の人口も減少し、益々高齢化が進み、また船会社も激減してしまい、船員もベトナム人など外国人に頼っている現状だということです。どこでも同じような現象が起きていますが、何だか地方が衰退しているようで寂しい限りです。

野球に没頭

生月島での生活を振り返ると楽しい思い出ばかりです。家内や子供たちもすぐに島に溶け込み、地元の方々から大変可愛がってもらいました。家族にとって生月島は第二の故郷です。

私も私生活ではいろいろと楽しませてもらいました。特に没頭したのが野球でした。私は小さいときから野球をしたいという夢があったのですが、学生時代はそれがかないませんでした。中学校には野球部がなく、高校に入学したら野球部に入部しようと思っていたのですが、高校入学日、地元の先輩から襟首をつかまれて柔道場に連れていかれ、そのまま柔道をさせられる羽目になってしまいました。

警察官になっても柔道に専念し、球技と言えば、時々レクレーションでソフトボールを楽しむくらいでした。ところが、生月島に赴任し、地元の若者から野球のクラブチームへの誘いを受けたのです。

当時、生月島には約10チームの野球のクラブチームがあり、時期になるとナイターによる総当たり戦が行われます。私はその誘いを快諾し、初めてとなるユニフォームをいただきました。

チームメイトは殆どが中学や高校での野球経験者であり、ド素人の私が迷惑かけるんじゃないかという不安があったのですが、一度はやってみたかったスポーツでしたのでどちらかというと高揚感の方が勝っていました。

チームメイトはそれぞれの職業に就いており、仕事が終わる時間もまちまちですので、試合の日はメンバーが揃うかどうかが心配の種でした。いつもぎりぎりのメンバーで試合に臨んでいましたから、私はいつもスタメンに入っていました。

スタメンとして出場する以上、足を引っ張りたくないという気持ちがありました。しかし、最初はピッチャーのスピードについていけませんでした。ヒットが出るどころか三振を重ねていきました。楽しむのがモットーのチームでしたが、私としては早く1本ヒットが欲しいという気持ちになっていました。

そこで休日にはチームメイトを誘い、近くの体育館に向かいました。チームメイトから近い距離でテニスボールを投げてもらい、それを打つ練習を何回も繰り返しました。ボールのスピードに目を慣れさせていきました。

そして次の試合に臨みました。同点で迎えた最終回、私に打順が回ってきました。3塁にランナーがいます。ピッチャーが投げたボールが見えた瞬間、バットを振りぬきました。初めての感触でした。ボールはセンターの頭上を越えていきました。私は無我夢中でした。

1塁ベースを回り、2塁ベースに必死に滑り込みました。ところがチームメイトも相手チームも笑っています。既に3塁ランナーが帰ってチームが勝利したのに、私が必死になって2塁に滑り込んだ姿がおかしかったということでした。

そのときの私は、アウトカウントや周りの状況が見えず、ただただ自分のバッティングに集中しており、そんな余裕のない状態で初めての長打にびっくりし、後はセーフになることだけを考えていました。

島での野球の一コマです。念願だった野球をさせてもらい、いくら草野球でも必死になった自分がいて、そしてヒットが出たときの喜びを味わい、チームと笑い合った思い出は今でも心に刻まれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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